(みなみ司法書士合同事務所)























































































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カーボン複写による遺言




  カーボン複写による遺言の効力


   事件名 遺言無効確認
   裁判年月日 平成5年10月19日
   法廷名 最高裁判所第三小法廷


   判示事項
   一 カーボン複写の方法によって記載された自筆の遺言と民法九六八条一項にいう
     「自書」の要件
   二 二人の遺言が一通の証書につづり合わされている場合と民法九七五条


   裁判要旨
   一 カーボン複写の方法によって記載された自筆の遺言は、民法九六八条一項にいう
     「自書」の要件に欠けるものではない。
   二 一通の証書に二人の遺言が記載されている場合であっても、その証書が各人の遺
     言書の用紙をつづり合わせたもので、両者が容易に切り離すことができるときは、
     右遺言は、民法九七五条によって禁止された共同遺言に当たらない。




   主    文

    本件上告を棄却する。
    上告費用は上告人の負担とする。

   理    由

    上告代理人渡邊大司、同佐々木洋一の上告理由第一点について
    所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として
   是認することができ、その過程にも所論の違法は認められない。論旨は、原審の専権
   に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができ
   ない。

    同第二点について
    原審の適法に確定した事実によると、本件遺言書は、Dが遺言の全文、日付及び氏
   名をカーボン紙を用いて複写の方法で記載したものであるというのであるが、カーボ
   ン紙を用いることも自書の方法として許されないものではないから、本件遺言書は、
   民法九六八条一項の自書の要件に欠けるところはない。これと同旨の原審の判断は、
   正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に
   立って原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。

    同第三点について
    原審の適法に確定した事実関係は、本件遺言書はB五判の罫紙四枚を合綴したもの
   で、各葉ごとにDの印章による契印がされているが、その一枚目から三枚目までは、
   D名義の遺言書の形式のものであり、四枚目は被上告人B名義の遺言書の形式のもの
   であって、両者は容易に切り離すことができる、というものである。右事実関係の下
   において、本件遺言は、民法九七五条によって禁止された共同遺言に当たらないとし
   た原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はない。論
   旨は、独自の見解に立って原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。
    よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文
   のとおり判決する。









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